鳳幼稚園

園だより(2013年10月)

秋晴れの埼玉県狭山市、お茶の香りがいっぱいの狭山市は大阪狭山市と異なってほぼフラットな地形、突然空気を切り裂く高い金属音、気流の流れを分断し、強引に重力に逆らっていく。視界に入ったと思えばすぐに視野の外に出てしまう。何回も何回も直線飛行を繰り返す戦闘機、そして周回や低空飛行も訓練の輸送機、狭山市は自衛隊中部方面隊司令部のある入間基地に隣接、首都圏を守る陸上自衛隊の中央即応集団の一翼を担う重要な基地だそうだ。しかし戦闘機や輸送機の姿を見、音を聞くと、こんな状況を経験したことがない私にとっては紛争地域にいるのかと錯覚してしまうほどだ。音や姿、形で人を恐怖に陥れる面もあるのだろうか。国を守る尊い使命を持った集団の一面であるのかも。最近身近に戦闘機の操縦士がいたことに驚かされた。高校の同級生2人は航空自衛隊に行き、その後ANAのパイロットとして定年退職を迎えた。又航空自衛隊の幹部として活躍した人も何年か前に家の近くに引っ越してきた。口には出さないが、USAでの訓練や幹部としての活躍もいろいろあったのだろう。今は見守り隊での活躍だが。そんな狭山市で東京から来た3人と出会った。いずれも私と同じ60代、年齢が近いせいか共通の話題がいっぱい。彼らの話の今の中心は2020Tokyo Olympic.そう私も経験した丁度50年前のOlympic,その時高校3年生であった。聖火リレー、メインスタディアムでの点火、泉州のバレーボール、東洋の魔女の回転レシーブの活躍、マラソンでのエチオピア勢、刺激的なポスター、市川昆監督による東京オリンピックの映画、血気盛んな青春時代、ほろ苦さとロマンを加味したセピア色の向こうには思い出が凝縮していた。共通の舞台があった。しかし今はどうか。同じオリンピックの話題とは言え、明白に異なっていた。マラソンコースはお台場が外れるとか、聖火コースは前と異なるとか、どの競技はどこで行うとか、新しいスタディアムができるとか、近くの道や大きい環状道路が加速度をつけて建設されるとか、景気が持続的に良くなるとか、オリンピックの話題を語りながらローカルの話が中心、それも良いことばかりの話、500km離れた大阪にはおすそ分けはないのだろうか。逆に物価が急上昇してマイナスの恩恵かもと自嘲気味に考えたくなる。理性ではオリンピックは日本の誇り、日本の喜び、日本の国威発揚等々と、陳腐な言葉の羅列だが、重要なイベントとして理解しているが、感情的には東京一極集中には少し抵抗を感じることもある。理性と感情のはざまをスイングしている私、天邪鬼の私にとっては、それでも日本での開催を心から喜んでいる自分がそこにある。あと7年はそんなに遠くではないが、後輩に託すあと50年はどうなっているのだろうか。欧州の貴族の道楽と言う人もいるオリンピックもアフリカや中東のパワーを無視できず、その地で行っていることは100%当然のことだろう。4月から始まって9月まで、1年の半分が過ぎ去りました。前半は子供とのコミュニケーションを深める、すなわち保育者の考えや指導計画に従って子供の思いを受け止め、大人たちが感じたり考えたりする方向に子供たちを向けていくということでしたが、後半は前期の指導を踏まえて、先生の思いと子供の思いの間の溝を埋めていく、換言すれば一層子どもたちの思いに寄り添って保育活動を広げ、彼らの大きな成長発展の礎を作る、そのために後半に大きな行事が目白押しです。行事活動を通じての生長も大いに期待したいものです。人生はくり返しです。私たちが受けた恩や愛情、教育、モラル、その他目に見えない数多くの有意義なものを私たちは次の世代に引き継いでいきましょう。そしてそんな引き継ぎの人生の中で少しは甘い夢も見せていただこう。この子たちがどんな夢を見させてもらうのか今から楽しみです。尚10月1日は願書受け付けの日です。決して後悔させない、しない保育を目指して頑張っていきます。ご近所、お知り合いの方にもお誘いの上よろしくお願い申し上げます。